人生儀礼

初彼岸(はつひがん)

人が亡くなってから、 四十九日を終えて初めに迎える彼岸を 「初彼岸」(はつひがん)と呼びます。 四十九日を迎える前に「彼岸」が来た場合は、「初彼岸」にはなりません。 例えば、故人が11月に亡くなった場合は 翌年の春が「初彼岸」になります。 「初彼…

成人の日

一生に一度の晴れの日、 「成人式」は人生で重要な節目です。 そんな大切な日である「成人式」を 今のようにお祝いするようになったのは いつ頃からなのでしょうか。 現在の「成人式」の由来 1月15日 1月の第2月曜日 令和6(2024)年の「成人式」 通過儀礼とし…

厄年(やくどし)

「厄」という言葉には、 災厄や不幸を表す意味が含まれるように、 「厄年」の歳には、 身体に支障を来す 思いがけない事故に遭遇する 順調に進むはずの事が悪転する ・・・・など、良くない事が起きるとされて 忌まれてきました。 「厄年」の歴史は長く、 平…

初正月(はつしょうがつ)

「初正月」(はつしょうがつ)とは、 誕生して初めて迎えるお正月を言います。 男の子の初正月祝い 「破魔弓」「破魔矢」 女の子の初正月祝い 「羽子板」 羽子板市 最近では「初正月」を 派手に祝わなくなりましたが、 昔は正月を迎える毎に 一つ年を取るとい…

羽子板(はごいた)

「羽子板」は、女の子の「初正月」を祝い、 無事成長することを願うための「 大切なお守り」です。 羽子板とは 羽子板の歴史 「無患子」(むくろじ) 羽子板とは 「羽子板」は、女の子の赤ちゃんが 初めて迎えるお正月に その子だけの「お守り」として贈られ…

破魔矢(はまや)・破魔弓(はまゆみ)

「破魔矢」(はまや)・「破魔弓」(はまゆみ)は、 「初詣」の際に、「開運厄除」「家運隆昌」を 祈願して持ち帰って神棚に飾る風習があります。 「初誕生」や「初正月」「初節句」を迎えた 男の子に贈られ、武者人形など一緒に 飾られたりもします。 名前の…

年男・年女

人生儀礼 「年男」「年女」と言うと、 今では自分の生まれた年と 同じ干支(えと)の年を迎えた 男女のことを指します。 例えば令和5(2023)年は「卯年」ですから、 生まれ年が「卯年」の人が 「年男」「年女」となります。 「十二支」は12年で1周するので…

餅(もち)

古くから日本人は 「餅」をハレの日に欠かさず食べてきました。 餅は、古くから神様に供えるために用いられ、 特に丸い形の餅は神様の魂が宿るとされて います。 お餅は、出産、人生の門出、お祝いなどの 人生の節目に深い関係がある他、 桜餅、菱餅、柏餅、…

七五三

「七五三」は、誕生した我が子が それまで成長したことに感謝し、 これからも健康で成長出来るようにという 願いを込めて行われる 日本独特の行事のひとつです。 現在では、女の子は三歳と七歳、 男の子は三歳と五歳に 「七五三」のお祝いが行われています。…

神前結婚式(しんぜんけっこんしき)

神職が立ち会い、厳かな雰囲気の中で行われる 「神前結婚式」は明治時代に入ってから 始まりました。 明治33(1900)年に、 日比谷大神宮(現・東京大神宮)で行われた 皇太子・嘉仁親王殿下(後の大正天皇)と 公爵・九条道孝氏の令嬢、節子さまの ご成婚の慶…

十三詣り(じゅうさんまいり)

「十三詣り」(じゅうさんまいり)とは、 数え年で13歳になる男女が旧暦3月13日に、 「虚空蔵菩薩」(こくうぞうぼさつ)を参拝ことで、 福徳と知恵を授かるための人生儀礼(通過儀礼) です。 「知恵詣り」「知恵もらい」とも言います。 「十三詣り」の由来 初…

初節句(はつぜっく)

「初節句」とは、 誕生後、初めて迎えるの節句のことです。 初節句 初節句のお祝い 贈る時期 誰が贈るのか 初節句の飾り 初節句の祝宴 初節句 「初節句」(はつぜっく)には、 女の子は3月3日の「上巳の節句」(桃の節句、雛祭り)、 男の子は5月5日の「…

厄落とし・厄除け・厄払い

「厄」という言葉に災厄や不幸を表す意味が含まれるように、 「厄年」には 身体に支障を来す 思いがけない事故に遭遇する 順調に進むはずの事が悪転する ・・・・など、良くない事が起きるとされて忌まれてきました。 「厄年」の歴史は長く、平安時代から100…

献杯(けんぱい)

「献杯」(けんぱい)とは、 相手に敬意や畏敬の念を表すために、 酒の注がれた杯(盃)を差し出し捧げる行為のことを言います。 一般的に、 葬儀後の忌中払いや精進落とし、 また法要後の会食の場で、 食事をいただく前に喪主や施主の挨拶に続いて、 故人に…

人生儀礼とは

人生には、生まれてから死ぬまでの間、 成人、結婚や出産、還暦など 様々な節目があります。 そしてその人生の節目で、 お祝いをしたり、厄払いをする 「人生儀礼」(「通過儀礼」) が 古くから行われてきました。 「人生儀礼」には、 誕生・成年・結婚・病気・…

結婚記念日

「結婚記念日」は結婚した日を記念した特別な日。 これまで一緒に過ごしてこれたことに感謝して、 これからも一緒に過ごせるように願うとても大切な記念日です。 年数毎にある結婚記念日の名称と意味を紹介していきます。 記念日 名称 意味 [お祝い品] 1年…

年祝い・長寿祝い・賛賀

長寿を祝う儀式を「年祝い」「長寿祝い」と言います。 この他に「賛賀」(さんが)という言い方もあります。 一般的には、「還暦」(かんれき)以後の祝いを指します。 人生の節目を寿ぎ、これからも長生きできるようにと言うことで、 お祝いをします。 当日…

赤いちゃんちゃんこ

日本では、奈良時代に「長寿の祝い」の習慣を取り入れ、 貴族達の間で広く行われるようになったのが始まりです。 この長寿の祝いは「年祝」とも呼ばれ、長寿に達したことを喜び、 それを記念する儀礼で、 当初は「四十の賀」「五十の賀」と40歳、50歳で…

隠居(いんきょ)

「隠居」は、 元々は平安貴族が宮勤めを退くことを指す言葉でした。 戦国時代には、 それに地位や財産を跡継ぎに相続させるという意味が加わりました。 この家督の生前相続と言う意味での「隠居」は、 戦前の民法でも定められていましたが、 戦後、戸主制と…

神葬祭(しんそうさい)

葬儀は、多くの場合は「仏式」なのですが、 「神道式」もあります。 神の世界に再び変えるとされる死者を祀り、 子孫を温かく見守る守護神になってもらう儀式です。 『古事記』によると、 天若日子(あめのわかひこ)という神が亡くなった際、 葬儀のため喪…

背守り(せまもり)

「背守り」とは、乳幼児の上衣の背につけるお守りのことを言います。 昔の人は「目」には魔除けの力があると信じており、 「背縫」いの「縫い目」にも 背後から忍び寄る魔を防ぐ力があると考えていました。 ところが、赤ちゃんが着る着物は背の部分が一枚布…

満1歳の記念を残す

初誕生を迎える頃になると、 歩けるようになっている赤ちゃんもいます。 「初誕生」の機会に、 赤ちゃんが成長した記念を残しておくといいかもしれませんね。 記念写真を撮る 誕生日に写真館で家族揃って写真を撮っておくのは、 いい記念になるでしょう。 手…

初誕生(はつたんじょう)

「初誕生」(はつたんじょう)は、 赤ちゃんが満1歳の誕生日を無事迎えたことを感謝し、 親戚などを招いてお祝いする風習です。 「一升餅」や「選び取り」といった儀式があり、 地域によっては、今でも行なわれています。 初誕生 伝統的な初節句のお祝いⅠ:一升餅…

お食い初め

「お食い初め」は、 赤ちゃんが生後100日目、 地方によっては110日目あるいは200日目に、 初めて、乳以外の食べ物を食べさせる(真似る) お祝いの儀式です。 お食い初め 食器類を準備する 祝い用の食器類 お祝い膳を用意する 祝いの儀式を行う 食…

お宮参りの衣装

赤ちゃんの祝い着 付き添いの服装 両親 お父さん お母さん 赤ちゃんのお兄さん・お姉さん 祖父母 お祖父さん お祖母さん 赤ちゃんの祝い着 正式な赤ちゃんの祝い着は、 男の子の場合は、 黒・紺などの「熨斗目模様」(のしめもよう)に、 男の子らしい強さ・…

お宮参りの風習

「お宮参り」は、 その地域によって、様々な風習があります。 それらはどれも魔除けの意味があったようです。 子供は「7歳までは神の内」などと言われ、 魔物に狙われやすく、 大切に守らなくてはならない存在と考えられていたためです。 おでこに文字や記…

お宮参り(おみやまいり)

赤ちゃんが無事に誕生したことを 「産土神」(うぶすながみ)に感謝し、健やかな成長と長寿を祈り、 お参りすることで氏子の一員としてもらう儀式です。 母子ともに着飾って、近くの神社などに詣でます。 初めてお参りするので「初宮参り」(はつみやまいり…

お七夜(おしちや)と命名式

「お七夜」(おしちや)は、 生まれてから7日目に 子供に名前を付け、健康と無事の成長を願う行事です。 妊婦の「出産祝い」や「退院祝い」も兼ねて、 祖父母や親戚の人々が集まり、 赤飯や尾頭付きの鯛を用意して盛大にお祝いします。 赤ちゃんの名前を決…

赤ちゃんの健やかな成長を願って行われてきた儀式や言い伝え

生まれてきた赤ちゃんが元気に育つようにと願って、 昔からいくつもの儀式や言い伝えがあります。 産湯(うぶゆ) 産着(うぶぎ) 産飯(うぶめし) へその緒 産毛(うぶげ) 産湯(うぶゆ) 赤ちゃんにとって「産湯」は、 出産の際の穢れ祓い清める禊であり…

出産祝い(しゅっさんいわい)

「出産祝い」を行う時期は、 出産日の7日後から生後1か月くらいの間です。 子供は「神様からの預かりもの」と言われるように、 昔は自分の子供であっても、 「神様の子を預かり、 一人前になるまで神様に代わって育て上げる」という意識があり、 誕生は家…