忌言葉(いみことば)

結婚式のスピーチや招待状、
プロフィールムービー、感謝のメッセージなどで
使用すると縁起が悪いとされる言葉や漢字、言い回しは
「忌言葉」と呼ばれています。 
特段気にしないという方もいらっしゃいますが、
それでもなるべく忌み言葉は避けておいたほうが無難です。
 
 

忌言葉とは?

日本では「言霊」(ことだま)と言って、
言葉には霊的な力があると伝統的に信じられてきました。
 
「忌み言葉」(いみことば)は、不幸が続くことを連想させるため、
信仰上の理由や葬式・葬儀・告別式・結婚式など
特定の場面での使用を控える、不吉な意味の語を連想させる言葉です。
 
「忌言葉」は、
神や神聖な場所に近づく際には
不浄なものや行為を避けるだけでなく、
それを言葉に出していうことも忌み、
代用語を用いて言い表したことから生まれたと考えられます。
 
「忌言葉」には、
山言葉、沖言葉、正月言葉、夜言葉、縁起言葉などがあります。
「山言葉」は猟師などが山中で使うのを忌む言葉であり、
「沖言葉」は船乗りや漁師が海上で口にするのを忌む言葉
「夜言葉」は夜間を忌む時間と考え避けた言葉のことです。
 
最近ではあまり気にしないという方もいますが、
それでも主に祝いの席などでは、縁起の悪い言葉は避けられます。
そうした場では、例えば、
スルメ(掏る・め)は「アタリメ」、
シネマ(死ね・ま)は「キネマ」と言い換えられています。
 
他にも忌み言葉とはちょっと異なりますが、
「、」や「。」などの句読点も縁起が悪いとされているので、
結婚式や祝い事で使用する文章には極力使用しないようにしましょう。
 
 

結婚祝いの忌み言葉

別れや結婚を繰り返すことを連想させる言葉は避けましょう。
また、最近は、子供の誕生を示唆する言葉もタブーとなってきています。
一般的な手紙ではよく使う、
「くれぐれも」「近々」などは、
「くれぐれもご新郎様にもご伝言を」や
「近々、御祝いの挨拶に伺います」のように、
思わず使ってしまいがちですので、特に気をつけましょう。
 
別れる、離れる、壊れる、割れる、飽きる、冷める、終わり、切れる、流れる、途絶える、帰る、戻る、短い、悲しい、薄い、再び、もう一度、重ねる、重ねがさね、度々、繰り返す、くれぐれも、再三、近々、皆々様(再婚時には、二度と、再出発、今度こそは)
 

出産祝いの忌み言葉

流産や死産、子どもの死を連想させる言葉は避けましょう。
 
流れる、失う、破れる、消える、死ぬ、苦しむ、落ちる、滅びる、早い、短い、四(=死)、九(=苦)、悲しむ、痛ましい
 

新築・開店・開業祝いの忌み言葉

火災や災害を連想させる言葉は避けましょう。
また、経営不振や倒産を思わせる言葉も慎みましょう。
 
燃える、焼ける、火、煙、傾く、倒れる、壊れる、つぶれる、失う、閉まる、負ける、落ちる、詰まる、錆びる、赤、緋
 

退院・全快祝いの忌み言葉

再入院や苦しみ・死を連想させる言葉は避けましょう。
 
死ぬ、苦しむ、寝る、悪い、長い、滅びる、弱る、折れる、繰り返す、再び、度々、落ちる、尽きる、枯れる、四(=死)、九(=苦)
 

入学、就職祝いの忌み言葉

今後の苦労や先行き不振を連想させるような言葉は避けましょう。
また、自分を卑下するような表現は避けた方が良いでしょう。
(「出来の悪い私の息子とはとは大違いで~」など)
しらじらしく感じる褒め方も避けましょう。
 
変わる、崩れる、終わる、破れる、負ける、落ちる、すべる、消える、変更、取り消す、中止
 

お見舞いの忌み言葉

病気・怪我・災害などが、
繰り返すことや長引くことを連想させる言葉は避けましょう。
 
続く、重なる、重ねて、重ねがさね、繰り返す、再度、度々、またまた、弱る、衰える、終わる、消える、落ちる、長引く、長い、寝付く、失う、見失う、四(=死)、九(=苦)
 

お悔やみの忌み言葉

死や不幸が続くことを連想させるような言葉や
「重ね言葉」は避けましょう。
また、喜ぶ、楽しい、嬉しいなど、
悲しみのシーンに不適切な言葉も避けましょう。
 
死、死亡、四(=死)、九(=苦)、度々、ますます、重ねがさね、返す返す、次々、続いて、引き続き、近々、繰り返す、再び、追って、くれぐれも、まだまだ、いよいよ、ときどき、しばしば、さらに、生きる、生存
 
 
 

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