竹などで編んだ籠の網目をそのまま文様化したものです。
「籠目模様」は、
単純に編んだ竹の籠の網目から生じた文様ですが、
葦・水鳥・柳などの
水辺のものと合わせて意匠化されることが多い文様です。
元々は武将達が夏に着る
「帷子」(かたびら)に用いられていた亀甲の形を、
後に籠の目に見立てて「籠目文」と言うようになりました。
江戸時代には「籠目」は鬼が嫌うという迷信があり、
魔除けのために浴衣などに染められました。
正三角形を上下に重ねた星型の形は、
悪い物、邪なものを払う力があるとされ、
魔除けの記しとして使われています。
日本では古来から、
物の怪や邪気、悪霊といったものは
「凝視」されることを嫌うと考えられていたため、
目がたくさんあるような置物が
家の前に置かれて利用されてきました。
そのため「籠目模様」の隙間も「目」であると捉えられて、
それがたくさんの目として魔除けの役割があるとして
「籠目模様」のお札を玄関先に貼るという風習も生まれました。