「伊達巻」(だてまき)

 
卵とはんぺんから作られる「伊達巻」(だてまき)
渦巻き模様のふわふわとしていて、
見た目が華やかで可愛らしく、
ホッとする甘さの「伊達巻」は、
大人にも子供にも大人気のメニューです。
 
 

「伊達巻」とはどんな料理?

「伊達巻」とは
「伊達巻」とは、
溶き卵に白身魚のすり身とだし汁、
更には砂糖をよく混ぜて焼き上げたものを
巻き簾(まきす)で渦巻きのように巻いて
棒状に形を整えて作る料理です。
 
 
巻かずにそのままのものは「厚焼き」、
梅の花の型に流し込み焼いたものを「梅焼き」
と呼びます。
 
 
「関東」と「関西」で違いはある?
「伊達巻」の味付けは、
「関東」と「関西」では若干の違いがあります。
 
そもそも「伊達巻」は
甘く味付けされたものですが、
「関東」では砂糖をたっぷりと使い、
しっかりと甘くする傾向があります。
 
一方「関西」では、飽きずに食べられるように
魚の旨味を生かした甘さ控えめな味付けの
「伊達巻」が好まれています。
そのためおせち料理に「伊達巻」の代わりに、
「だし巻き卵」を入れることもあるそうです。
また「関西」では、
梅の花の形をした「梅焼き」や、
伊達巻を使ったお寿司の「伊達巻寿司」なども、
日常的に食べられています。
 
伊達巻寿司
 
千葉県銚子には「伊達巻」で太巻き寿司を巻いた
「伊達巻寿司」という郷土料理があります。
創業200年の寿司店「大久保」さんが、
明治初期に「細工鮨」として考案したものです。
今も元祖の味を楽しむことが出来ます。
 

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おかずからスイーツへ進化
 
「伊達巻」と言えば
「おかず」というイメージですが、
「スイーツ」として食べても美味しいです。
スライスした「伊達巻」に、あんこや
生クリーム、フルーツジャムなどを付けると、
ケーキのような感覚で「スイーツ」としても
美味しく食べることが出来ます。
 
 
最近では、従来の黄色の「伊達巻」だけでなく、
様々な風味や色合いの「和スイーツ」として
販売するメーカーもあります。
 

おせち料理にも入れる縁起物

 
縁起を担ぐ意味が大きい「おせち料理」の
ひとつとしてお馴染みの「伊達巻」ですが、
「伊達巻」には一体どのような願いが
込められているのでしょうか?
 
学業成就
「伊達巻」は、卵や魚のすり身を混ぜて焼いて巻いたもので、その形は「巻物」に似ています。
「巻物」に似ている形というところから
「知性」の象徴として考えられ、
学問成就の縁起物とされています。
 
子孫繁栄
 
「伊達巻」の材料になっている「卵」は、
「子宝」を象徴する食材です。
また卵の黄色に「豊穣」(ほうじょう)という
意味があることとも併せて、
「子孫繁栄」の願いも込められています。
 
家庭円満

伊達巻は丸い形をしているので、
「家庭円満」の意味も込められています。
 
華やか、お洒落、豪華
「伊達巻」の「伊達」という言葉には、
「華やか」とか「お洒落」という意味が
含まれています。
また「伊達巻」に使われている「卵」の
キレイな黄色が豪華な雰囲気を作り出し、
華やかさ豪華さの意味合いもあります。   
 
左巻き?右巻き?
 
更に「伊達巻」の巻いてある
「向き」にも意味があります。
 
「伊達巻」に限らず、渦巻き状のものは
「エネルギー」の象徴とされていて、
「右巻き」の渦巻きは「エネルギーが入る」、
「左巻き」の渦巻きは
「エネルギーが出て行く」と言われ、
「左巻き」よりエネルギーが入ってくる
「右巻き」の方のが縁起が良いとされています。
 

「伊達巻」発祥の地

「伊達巻」発祥の地は
「長崎」と言われています。
江戸時代にポルトガルから「長崎」に伝来した
「カステラかまぼこ」という料理に、
和風の良さを加え長崎風にアレンジされ、
和・洋・中折衷の「長崎卓袱料理」となり、
それが文化・文政期に、江戸に伝わった際に
「伊達巻」と呼ばれるようになったと
言われています。
 

「伊達巻」の名前の由来

「伊達巻」の名前の由来には諸説あります。
 
戦国武将「伊達政宗」の好物だったから
 
戦国武将・伊達政宗は、
ヒラメと卵を混ぜて焼いた
「平玉子焼」という料理が好物だったと
言われています。
 
 
この「平玉子焼」が
いつしか「伊達焼」に変化し、
更に巻き簀で巻くようになったことから、
「伊達巻」と呼ばれるようになったと
言われています。
 
おしゃれな人「伊達者」になぞらえて
 
伊達政宗と言えば、
オシャレの代名詞「伊達者」(だてもの)
語源になった武将です。
「伊達者」という言葉は、
豊臣秀吉の「朝鮮出兵」の際、
伊達政宗も従軍のために上洛しましたが、
この時、秀吉に気に入られようと
数千人もの軍隊を「派手で豪華な戦装束」に
統一したことから生まれたと言われています。
京の人々は行進する伊達軍の装束を見て
「いやぁ、素敵やわぁ」と感嘆したことから、
粋でおシャレな人のことを
「伊達者」と呼ぶようになったそうです。
 
「伊達巻」の鮮やかな黄色と焼き目の茶色からなる模様が華やかなことから、
名付けられたと言われています。
 
着物の帯「伊達巻き」に似ている
着物を着る際、着物が着崩れないように
「伊達巻」という幅の狭い帯を巻きます。
この「伊達巻」と形が似ていることから、
料理にも同じ名前が付けられたと言われて
います。
 
また着物を着る時の「伊達巻」を締める動作と、
料理の「伊達巻」を巻く動作が似ていることも
名前に関係しているそうです。
 

伊達巻の日

 
5月24日は「伊達巻の日」です。
日本の食文化の一つである「伊達巻」を
後世まで伝えていくことを目的に、
厚焼き玉子などの寿司具全般を製造販売する
株式会社 せんにち」が制定した記念日です。
 日付は、「伊達巻」が好きだったとされる
伊達政宗の忌日に因んでいます。