地縁・血縁が薄れつつある現代では、
伝統的な子供成長に関する儀礼よりも、
入園・入学・卒業の方が重視される傾向にあります。
子供にとって入園・入学は、
社会生活(集団生活)に旅立つ第一歩です。
祝福し、激励し、新しい友達との出会いの大切さを教え、
希望に溢れる気持ちに高めることが、入園・入学のお祝いです。
入園・入学・卒業のお祝いは、
あくまで内輪のお祝いなので、
お祝いの品を贈るのは、
両親や祖父母、叔父や叔母、親しい友人などに限られます。
祝い方にしきたりはありません。
両親や祖父母など、家族揃って祝ってあげるのが
最も自然な姿ではないでしょうか。
身内のお祝いなので、お祝いとして何かを贈る場合には、
幼稚園や学校によって必要のないものもありますし、
贈り物が重複してしまうこともありますので、
必ず本人や両親の希望を聞いてから決めましょう。
小学校入学の場合、ランドセルや学習机など高額のものは、
祖父母が贈るケースが多いようです。
中学校以上なら、現金、図書カードや文具券など、
自由に使えるものが喜ばれます。
大学入学で一人暮らしを始める場合は、
家電製品や生活用品でもいいでしょう。
その後の学校生活で役立つものが望ましいですが、
いずれの場合も、相手に希望を聞いても失礼には当たりません。
大切なのは贈る時期です。
入園・入学が決まったらなるべく早く、
遅くとも入園式・入学式の2、3週間前までには
届くように送りたいものです。
また、卒業と入学は重なることも多いので、
両方のお祝いを兼ねて贈っても無作法にはなりません。
卒業後就職する場合は、就職祝いとして贈ることが多いようです。
一般に、入園・入学の祝いには
お返しの習慣はありません。
それは、贈られた子供にはまだ経済力がないという理由だからです。
但し、本人から感謝の気持ちを伝えることは、忘れずに行いましょう。
そして、先方に同じような祝い事があった時に、
こちらからもお祝いをするのを忘れないようにしましょう。