辺疎神(へざかるのかみ)

伊耶那岐神が黄泉国から帰還して禊をするために、
身に着けたものを脱いでいく際、
投げ捨てた右手の手纏(環、鐶)から
辺津那芸佐毘古神(へつなぎさびこのかみ)、
辺津甲斐弁羅神(へつかひべらのかみ)と共に化成した神。
古事記にのみ登場し日本書紀には見られません。
「手纏」は、「たまき」と読み、
玉などがあしらわれた手首に巻く装身具です。
 
ここまでの六柱の神
(衝立船戸神、道之長乳歯神、時量師神、
 和豆良比能宇斯能神、道俣神、飽咋之宇斯能神)は、
大まかに言って陸上の神でしたが、
「奥疎神」以下の六柱の神は、海に関する神になります。
また後半の六神は、
除去した穢れを最終的に海に捨て去るといった説もあります。
 
手纏から海の神が生まれたことについて、
手纏は、真珠や貝殻で作るものであるから、
海の連想を伴うためであるとか、
原産地であるからなどと言われています。
 
左手の手纏から成った
「奥疎神」(おきざかるのかみ)と対になっていて、
「奥」が沖を意味するに対し、
「辺」「辺津」は海辺を意味するものと理解されています。
そして「疎(サカル)」は「離(さか)る=遠ざかる」を意味しています。

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