伊豆能売(いづのめ)

伊耶那岐神の穢れによって成った二柱の禍津日神が現れた後に、
その「禍を直さむと為て」成った神です。
 
 

どんな神様?

 
黄泉の国から生還した伊邪那岐命は、
体にまとわりついている穢れを洗い落とすために、
筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原で「禊」を行うことにしました。
身に着けていた衣服や持ち物を脱ぎ捨ると、12柱の神々が成りました。
 
そして、海の中ほどまで潜って禊をしたところ成ったのが
「八十禍津日神」と「大禍津日神」でした。
この二柱の神は、
かの穢れた醜い国に行った時の穢れによって成った神です。
そしてその禍を直そうとして、
「神直毘神」、次に「大直毘神」、次に「伊豆能売」の合わせて
三柱の神々が成りました。
 
「伊豆能売」は『古事記』にのみ登場し、『日本書紀』には登場しません。
『古事記』でも、出自や事跡についての記述は一切ありません。
 

名前の意味

伊豆能売の
「伊豆(イヅ)」は威いのあることや神聖・清浄なことを意味する
「厳(イツク)」の意とする説があります。
「能(の)」は助詞の「の」で、「売(メ)」は「女」です。
よって「伊豆能売」(いづのめ)は女神です。
 

「神」は付かないの?

神話中では「伊豆能売」とだけ書かれていて、
「神」「命」などの神号は付けられていません。
始めから意図的にそのように扱われていたのか、
単純に付け忘れられたものか不明です。
ただ、宣長以前の「古事記」研究者で、伊勢神道を唱えた
外宮祀官の度会延佳(わたらいのぶよし)が“神”を補ったことで、
現在は、それを踏襲しているものと、
原典に忠実に“神”の付けない二派とに分れています。
 

巫女・女神

「厳しく清浄な女」の意ととって、
禊をする時に必要な神祭りをする巫女と解する説や、
汚れをすすぎ清める女神と解する説があります。
 
 

祀られている神社

<神直毘神・大直毘神・伊豆能売の三柱の神>

  • 鵜戸神宮・境内社の九柱神社(宮崎県日南市)

 

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