(とよくもののかみ)
「神代七代」(かみのよななよ)の神々の中で、
国之常立神(くにのとこたち)に次いで二番目に登場する神です。
国之常立神と豊雲野神の二神だけが
配偶神のない独神(ひとりがみ)で、
別天つ神(ことあまつかみ)同様身を隠しました。
どんな神様?
『古事記』では、
「国の礎」である国之常立神 の出現を受けて登場する神で、
そのような国・大地の生命に満ちた豊穣な状態を
神格化したものです。
『日本書紀』では、
天と地が分かれた後、葦牙(あしかび)のようなものから
国之常立尊、国狭槌尊(くにほさづち)に続いて、
陽気のみを受けて出現した男神とされています。
「豊かな(=とよ)雲(=くも、の)」の意であり、
雲を神格化した存在とされています。
豊かな雲に覆われて雨・水の心配がいらない原野、
また雲に覆われて雨・水に困らない豊かな原野、
どちらにしても葦原の原型を連想させます。
別称
- 豊雲野神 ・・・『古事記』
- 豊国主尊
- 豊斟渟神
- 豊組野尊
ご利益
- 五穀豊穣
- 無病息災
神格
- 大地の根底にある豊穣な生成力・生命力
- 雲に覆われた豊かな大地の神
豊雲野神をお祀りする神社
- 御嶽神社(東京都大田区)
- 岩根神社(島根県雲南市)