病気やケガで入院・療養している人を慰め、励ますのが
「お見舞い」です。
そもそも「見舞う」とは
「見舞う」という言葉は、
本来、誰かを訪問する意味の言葉でした。
古語では「見まわる」「巡視する」という意味の言葉として使われました。
「見る」には「人に会う」という意味もあります。
「舞う」には「廻る」「巡る」という意味もあるのです。
それがやがて、不定期の贈答を指すようになりました。
通夜、忌中、病気、火事、家の新築、出産、選挙の陣中など、
見舞いを贈る場面は、祝儀・不祝儀、様々ですが、
いずれも相手の労をねぎらい、慰めることが目的です。
「入院見舞い」のタイミングはお相手を第一に考えよう
入院はデリケートな場面ですので、
まずはお相手の体調や心情を第一に考えることが大切です。
相手の体調が回復して、
お話出来るようになってからでも遅くはありません。
また、面会時間の他に、検査や食事の時間も確認しておくとスムーズです。
病気見舞い・入院見舞いの品を選ぶポイント
見舞いの品には様々なしきたりがあり、
例えば、病気見舞いで鉢植えの花を贈ることは、
根付くと言って嫌われています。
ただ、相手が花作りが大好きな人で、
花の世話が負担にならない病状なら
その限りではないかもしれません。
相手を思いやる気持ちがこもっているかどうかが
何より大切ではないでしょうか。
病気見舞い
定番に潜むタブーな贈り物
鉢植え | 「根付く」⇨「寝付く」を連想させるため |
シクラメン | 「シク」 ⇨「死苦」を連想させるため |
菊 | 葬儀を連想させるため |
椿 | 花が首から落ちるので、死を連想させるため |
紫陽花 | 色褪せるのが、生命力の衰えを連想させるため |
寝間着 | 床が長くなるイメージがあるため |
4・9・13の数のもの | 死・苦などを連想させるため |
水引き、熨斗は「なし」!
水引はなしにするか、紅白の「結び切り」を使用します。
熨斗のない掛紙で、表書きは「御見舞」などとします。
病気見舞いでは現金もアリ
あくまでも目安ですが、
両親1~3万円、親戚5千円~2万円、
会社関係5千円~1万円、友人・知人3千~5千円です。
本来、目上の人に現金を贈るのは失礼とされていますが、
お見舞いでは構わないそうです。
快気祝いについて
快復してこその快気祝い
退院後、体調が落ち着いてから贈ります。
退院はしたけれど、
自宅療養が続く、快復の見込みがない場合は
贈らなくても失礼にはなりません。
どうしてもお返しを贈りたい場合は、
「御見舞御礼」として贈るとよいでしょう。
目安は「半返し」
いただいたお見舞い品の半額程度です。
水引・掛紙と表書き
水引の色は紅白、
繰り返すことのないようにという意味の「結び切り」を使用します。
掛紙は熨斗のついた「熨斗紙」、
表書きは「快気祝」や「快気内祝」、「御見舞御礼」などとします。
配送する場合は、
品物に熨斗紙をかけてから包装する「内熨斗」にして、
お礼状を添えましょう。
注意点
「病気や怪我を後に残さないように」という意味で、
消耗品や食品など、使ったり食べたりして無くなるものがおススメです。
後に残ってしまう品物は、選ばないように注意しましょう。
特に洗剤や入浴剤などは「病を洗い流す」という意味で良いとされています。
最近では、「今、治る」と読めることから、
「今治タオル」が人気だそうです。