(あめのとこたちのかみ)
天之常立神(あめのとこたち)は、
別天神(ことあまつかみ)の最後の一柱で、
国土浮漂の時、
宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)の次に
葦芽の如く萌え騰がる物に因って化成した独神(ひとりがみ)です。
現れるとすぐに姿を隠してしまいました。
どんな神様?
「天」(あめ)は、神々の住む世界の高天原であり、宇宙を、
「常」(とこ)は存在や状況の恒久性・永続性を、
「立」(たち)は出現を意味しています。
このことから、
「天(高天原)が永久に存立するような状況が出現した」
という意味になります。
また、「トコ」を「床」と限定的に考えて
「天の土台(礎)」とする見解もあります。
天地開闢以降、流動浮遊していた天地のうち、
「天(高天原)」が
国(大地)から萌え騰る
豊かな生成力・生命力「宇摩志阿斯訶備比古遅神 」により
「天の礎」としてひとまず安定するに至った状態を
神格したものと考えられます。
次に生まれた「国之常立神」と「天」と「地」で対を成していて、
「国之常立神」が地上を見守る神様であるのに対して、
「天之常立神」は
「天空の世界が素晴らしい状態でいつまでも続くように見守っている
人知を超えた力を持つ神様」と言えます。
別称
- 天常立尊・・・『神代紀』
ご利益
- 産業開発
- 必勝祈願
- 交通安全
神格
- 天の土台の神
- 天の恒常性の神
関連する神
造化三神 (天之御中主神 ・高御産巣日神 ・神産巣日神 )別天津神 (造化三神・宇摩志阿斯訶備比古遅神 ・天之常立神 )