彼岸団子(ひがんだんご)

 
お彼岸のお供え物と言えば、
春は「ぼたもち」、
秋は「おはぎ」が定番ですが、
白くて丸い団子を複数個を積み上げて
お供えすることがあります。
 
 

彼岸団子(ひがんだんご)

 
「彼岸団子」(ひがんだんご)は、
名前の通り、お彼岸の頃に
仏壇やお墓にお供えするお団子のことを
指します。
 
御先祖様への「感謝」や「敬意」を
表す意味があると言われています。
 
地域や宗派、ご家庭によって
多少違いはあるかもしれませんが、
白くて丸く、複数個を積み上げて
お供え物とすることがほとんどです。
「十五夜のお月見団子」とほぼ同じものです。
 

「彼岸団子」を供える日

 
「彼岸団子」(ひがんだんご)は、多くの場合、
お彼岸の「初日」と「最終日」に供えます。
どちらか1日だけ団子を供えることがあれば、
この両日に供える場合もあるようです。
 
「初日」に供える団子は
「入り団子」と言い、
あの世からの長い旅路を帰って来た
御先祖様を癒すためにお供えします。
 
一方「最終日」に供える団子は
「明け団子」と言い、
あの世へと戻って行く御先祖様に
団子をお土産にしてもらうために
お供えします。
 
そしてお供えした団子はお下げして食べ、
御先祖様と食事を分け合うことで、
ご先祖様との繋がりを感じるため、
供養のひとつとみなされています。
 
 

お供えする団子の個数

お供えする「彼岸団子」の個数には、
それぞれに意味が込められています。
 
一般的には「6個」
お彼岸にお供えする団子数は
「6個」が一般的です。
5個の団子を丸く円状に並べ、
その真ん中に残り1個の団子をのせて
2段にしてお供えします。
 
「6」という数は、仏教には死後、
「六道(地獄・飢餓・畜生・修羅・人間・天上)」の
6つの世界を行き来し、
悟りを開くと言われています。
この「六道」に因んで、「彼岸団子」も
「6個」添えるのが一般的です。
 
 
また、「六文銭」や「六地蔵」など、
仏事に関することには
「6」の数字が付いていることも多いです。
 
 
冥福を祈る「7個」
団子が「7個」の場合は、
決まった積み方はありませんが、
基本的にはピラミッド型になるように
積み上げましょう。
 
 
7個の団子をお供えするのは、
前述の「六道で6個」という発想をもとに、
「六道の輪廻転生を抜けて
 極楽浄土へ行けるように」という願いを込め、
「6+1」で「7個」お供えするというものです。
 
 
「十三仏」に因んで「13個」
「13個」の団子をお供えする場合は、
まず7個の団子で円を作り、
その上に5個の団子で円を作り、
1番上に残り1個の団子をのせて作ります。
 
13個の団子をお供えするのは、
「十王」をもとにして、
極楽浄土に導いてくれる仏様が13人いるとする
「十三仏信仰」に基づいます。
 
 
その他
その他、初七日から三回忌までの
10の節目に因んで「10個」、
四十九日に因んで「49個」、
「故人の年齢」でお供えするをする
場合もあります。