小豆飯(あずきめし)

 
うるち米に
予めゆでておいた小豆を混ぜ、
塩とそのゆで汁を加えて炊いた
赤色のご飯、
または、ゆで小豆を
炊き上がりに混ぜたご飯のことで、
「はぎご飯」とも言います。
 
日本では古くから赤い色には
邪気を祓う力があると考えられていました。
加えてお米が高級な食べ物であったことから、
神様に「赤米」を供える風習があったと
言われています。
 
 
「赤米」は、「古代米」と呼ばれ、
縄文時代に日本に最初に伝わった稲と
考えられています。
 
 
江戸時代以降に品種改良が盛んになるまで、
「赤米」は各地で栽培され、
庶民の多くは「赤米」を食べていました。
その後、稲作技術の発展により、
味が良い白いお米が一般的になり、
味が劣る在来品種の「赤米」は姿を消していき、
幻の存在になっていきました。
 
 
「赤米」は、野生種に近い原始的な稲のため、
とにかく元気で丈夫。
生命力が強く、荒れた土地で肥料や農薬などを
与えなくても丈夫に育ち、乾燥と低温にも耐え、
病気や自然災害にも強いため、
農業を経験したことがない一般の人も、
バケツ1個に土と水さえあれば、
ベランダで育てることが出来るほど、
簡単に育てられる植物です。
 
なお「赤米」は、ポリフェノール、
たんぱく質、カルシウム、マグネシウムなど、
高い栄養価を含んでいます。
 
  
 
ただ赤い色の御飯を供える風習は、
根強く残っていたので代用品として
白いお米を小豆で色づけする方法が
採られるようになったと考えられています。
 
 

「小豆飯」と「赤飯」の違い

 
赤飯」はもち米を使い、
蒸し器やセイロで蒸して作るのが一般的です。
もちもちとしていて腹持ちがよく、
ハレの日の食事として定着しています。
 
 
 
一方、「小豆飯」に用いるのはうるち米です。 炊飯器で簡単に炊けて、
赤飯」よりもあっさりとした食べ心地です。
 

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