彼岸河豚(ひがんふぐ)

 
昔からフグが旬を迎えるシーズンは
「秋の彼岸から春の彼岸まで」と
言われています。
 
フグは世界で100種類以上、
日本では50種類程と言われており、
そのうち日本で食用とされるものは22種類。
 

linderabella.hatenadiary.com

 
その中に、「彼岸河豚」(ひがんふぐ)という
名前の河豚がいます。
「春の彼岸」頃によく獲れたり、
産卵のためによく見掛けるために付いた名前と
言われています。
他のフグと同様に
「彼岸河豚」も毒性が強いため、
誤って食べてしまうと
「命の危険に晒される」=「彼岸に行く」
という意味合いもあるそうです。
 
フグ類は地方名で呼ばれることが多く、
「彼岸河豚」のことを
「アカメフグ」と呼ぶ地方も多いのですが、
これは眼球の白目が赤いことから来るためです。
正式名称が「アカメフグ」という種類が
別にいるため取り扱いには注意が必要です。
 
「アカメフグ」
 
 
体やひれは赤褐色、黒い点があり、
目の周りが赤いため
「アカメフグ」と呼ばれています。
本州中部の太平洋岸のみに棲息していて
秋から春が旬で、漁獲量は少なく
あまり市場に出回りませんが、
お刺身やから揚げなど、
色々な食べ方で美味しいフグです。
 
 
「彼岸河豚」は、日本各地の
主に浅い岩礁帯や藻場などに分布しています。
 
体長は約35cm前後、お腹は白く、
それ以外は体全体が黄色っぽく、
多数の黒色斑点があり、
皮はイボ状の突起がありザラザラに見えます。
そして目の周りが赤いです。
 
「彼岸河豚」は、筋肉のみが可食部位です。
なので残念ながら白子は食べられません。
 
但し「トラフグ」より安価で、
身が硬く締まっていて食感がとても良く、
特にお刺身やお寿司が美味しいと定評があり、
フグの本場・下関を始めとする
日本各地で親しまれている食材です。
但し、岩手県や宮城県の一部で
漁獲されたものは食用不可です。
 
お刺身やお寿司以外にも、
厚切りをしゃぶしゃぶにしたり、
鍋や味噌汁、唐揚げもオススメですので、
是非、春のお彼岸シーズンに
いただいてみてはいかがでしょうか?