神社の恒例祭

神社では、毎年恒例のお祭りや神事が行われています。
大きく分けると、
「神社自体が行う祭り」と
「氏子崇敬者の依頼に基づき行われる祭り」の2種類です。
 
 

神社自体が行う祭り

 
その軽重によって、
「大祭」(たいさい)「中祭」(ちゅうさい)「小祭」(しょうさい)
分けられます。
 
1月   1月 1日 ・・・ 歳旦祭  (中祭)
  1月 3日 ・・・ 元始祭  (中祭) 
2月   2月 3日 ・・・ 節分祭  (神事)
  2月11日 ・・・ 紀元祭  (中祭)建国記念の日 
  2月17日 ・・・ 祈年祭  (大祭)
  2月23日 ・・・ 天長祭  (中祭)天皇誕生日 
3月  
4月   4月29日 ・・・ 昭和祭  (中祭)昭和の日
5月  
6月   6月30日 ・・・ 夏越しの祓(神事)
7月  
8月  
9月  
10月  10月17日 ・・・ 神嘗奉祝祭(中祭)
11月  11月 3日 ・・・ 明治祭  (中祭)文化の日
 11月23日 ・・・ 新嘗祭  (大祭)勤労感謝の日
 12月  12月31日 ・・・ 年越しの祓(神事)
 12月31日 ・・・ 除夜祭  (小祭)
 

f:id:linderabella:20210406174603j:plain

大祭

最も重要な神事。
「例祭」や「祈年祭」、「新嘗祭」の他、
神社のご鎮座に関わるお祭りがこれに当たります。
 
例 祭(れいさい)
それぞれの神社にとって最も重要なお祭りです。
神社鎮座の日やご祭神に特に縁の深い日に行われます。
 
祈年祭(きねんさい)
毎年2月17日に、五穀豊穣と国家万民の安泰を祈るお祭りです。
我々の主食である米(稲)の豊穣を始め、
あらゆる産業の発展、国力の充実が祈られます。
 
新嘗祭(にいなめさい)
毎年11月23日に、新穀神恩感謝及び平和と繁栄を祈るお祭りです。
宮中では、天皇陛下が天照大御神を始め神々に新穀をお供えし、
御自身もお召し上がりになります。
これにあわせて全国の神社で新穀の収穫を感謝するお祭りが行われます。
 
式年祭(しきねんさい)
鎮座100年目など由緒深い日。
 
鎮座祭(ちんざさい)
社殿を新しく造営する時に行われます。
 
遷座祭(せんざさい)
本殿を新しく造り替える時に神様を移動させる時に行われます。
 
合祀祭(ごうしさい)
神社合併などの際に行われます。
 
分祀祭(ぶんしさい)
新たに社殿を設けた神社に分霊を祀る時などに行われます。
 

f:id:linderabella:20210406174603j:plain

中祭

皇室と関わりの深いお祭りで、
「歳旦祭」、「元始祭」、「紀元祭」、「昭和祭」、
「神嘗奉祝祭」、「明治祭」、「天長祭」などがこれに当たります。
 
歳旦祭(さいたんさい)
毎年1月1日に、新年を祝うと共に
皇室の弥栄と国の益々の発展を祈るとともに、
氏子崇敬者と地域社会の平和と繁栄を祈り元旦に行われるお祭りです。
 
元始祭(げんしさい)
毎年1月3日、年頭に当たり、
国家の隆昌、皇室の益々の繁栄を宮中や全国の神社で祈るお祭りです。
戦前は祭日の一つでした。
 
紀元祭(きげんさい)
神武天皇が即位した建国の日を太陽暦に換算した2月11日に、
神武天皇の鴻業(こうぎょう)を仰ぎ、
皇室の繁栄と国の益々の発展を祈るお祭りです。
 
天長祭(てんちょうさい)
天皇陛下のお誕生日である2月23日に際して行われるお祭りで、
奉祝の意を表すと共に、陛下の長寿と益々のご健康を祈るお祭りで、
皇祖皇宗(歴代天皇)に感謝し、聖寿の万歳と大御代の長久を祈ります。
 
昭和祭
昭和天皇の誕生日である4月29日に際して、
我が国にとって未曾有の大戦を経て我が国を復興、発展に導かれた
昭和天皇の大業を称え、皇室の弥栄と国の益々の発展、
文化の振興と産業の増進、永遠の平和を祈るお祭りです。
 
神嘗奉祝祭(かんなめほうしゅくさい)
伊勢神宮と宮中で、
毎年10月17日に執り行われる「神嘗祭」が行われるのに際して
各神社で行う奉祝のお祭りで、戦前は祭日の一つでした。
 
明治祭
毎年11月3日の第122代・明治天皇の御誕生日である際して、
近代国家日本の礎を作った明治天皇の大業を称え、
皇室の弥栄と国の益々の発展、そして文化の振興と産業の増進、
永遠の平和を祈るお祭りです。
 

f:id:linderabella:20210406174603j:plain

小祭(しょうさい)

大祭、中祭以外のもので、月次祭など各種祭典。
「日供祭」(にっくさい)、「月次祭」(つきなみさい)
「除夜祭」(じょやさい)などがこれにあります。
 
日供祭(にっくさい)
毎日朝にご奉仕している祭典で、
御神前にてその日の一日の無事息災などをお祈りするお祭りです。
別名「朝拝」(ちょうはい)とも言います。
宮司が祓詞(はらえことば)を唱え、大幣で四方を祓い清めます。
その後、氏子地域の平穏無事と氏子の安寧息災を祈る祝詞が奏上されます。
 
除夜祭(じょやさい)
毎年大晦日の夜に斎行される一年の締めくくりの神事です。
無事にこの一年を過ごせたことを神様に感謝すると共に、
心身を清め、新たな気持ちで新年を迎える意味合いがあります。
 
月次祭(つきなみさい)
毎月、決まった日に行われるお祭りです。
皇室の弥栄と国の繁栄、地域と氏子崇敬者の安寧を祈るお祭りです。
 

f:id:linderabella:20210406174603j:plain

氏子崇敬者の依頼に基づき行われる祭り

入学・卒業や就職や人生の節目に関わる報告祭・祈願祭などが挙げられ、
神社によっては「諸祭」として行われます。
また、家内安全や商売繁盛、安産、病気平癒、厄除けなどの諸祈願、
更にはお宮参りや七五三参りなどもこれにあたります。
 

f:id:linderabella:20210311155416j:plain