幣串(へいごし・へいぐし)

「幣串」(へいごし、へいぐし)は、
「上棟式」の時に本来棟に飾った
「棟札」「幣束(串)」「弓矢(破魔矢)」の一つです。
最近は、「棟札」や「弓矢」は省略して、
「幣串」(へいごし、へいぐし)に「御幣」(ごへい)を取り付け、
それに「棟上げ期日」と「建て主名」及び「工事者名」を書き入れ、
「棟札」代わりにして、そのうちの1本を、
完成後も天井内に取り付けたままにし、
家内安全・魔除けの意味で「家の守り神」として
建物が解体される末代まで保存しておきます。
 
 
昔は、3mの柱が使われていました。
棟梁送りによって棟梁の家まで運ばれて、棟梁への祝儀となりました。
そして棟梁は、自分の家を建てる時にこの「弊串」を柱として使い、
建て主との繋がりを表しました。
 
 
最近では1m程度の短いものが使われています。
棟式(棟上式・建前)の棟上終了後に、
屋根の木組みの束と呼ばれる部分に取り付けます。
角材に祝上棟などと書き込み、
紅白の古式折り紙や紙製の扇、
金箔や銀箔またはそれらに代わる金、銀紙などで装飾しています。
 

f:id:linderabella:20210525185613j:plain