御幣(ごへい、おんべい、おんべ)

 
 
「御幣」(ごへい)とは、祭祀で用いられる「幣帛」の一種で、
2本の「紙垂」(しで)
「幣串」(へいぐし)と呼ばれる細い木や竹の棒に挟んだものです。
「幣束」(へいそく)とか「幣」(ぬさ)とも言います。
 

 
一般的な「御幣」(ごへい)
細長い「紙垂」を2本、
八の字になるように下に垂らして作ります。
通常、「御幣」に取り付ける「紙垂」(しで)
白い紙で作られていますが、
白だけでなく赤い紙や五色の紙や、
金箔・銀箔が用いられることもありますし、
数が多いものもあります。
 
昔は、神様に布類を捧げる時は、
木に挟んでお供えをしていたそうですが、
長い歳月を経て布から紙に変化し、
現在の「御幣」(ごへい)のような形状になったものと
考えられています。
 

 
「御幣」神様の依り代として、
清めたい場所や神様が宿るもののそばに置くもので、
お祓いやお清め、「地鎮祭」などの場で振って使われる他、
専用の台に立てかけて「御神体」として祀られることもあります。
また、一般家庭の神棚や部屋の壁の高い位置に置いて
お祀りすることも多いです。
 
 

金幣(きんぺい)

 
「御幣」の中で、幣部分が金属製のものを「金幣」と言います。
「金幣」自体をご神体とするところもあり、
地方により、様々な解釈があるようです。
古式に則って折り上げられた幣は、神を想起させる特有の形です。
 
 

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