天満宮「梅花祭」

2月25日は、祭神菅原道真公の御命日に当たり、
梅の花をこよなく愛でた道真を偲び祭典が行われています。
 
 
古くから学問の神様として広く信仰されている天神様。
天神様とは、
平安時代初期の政治家で優れた学者でもあった
菅原道真のことです。
 
京都の「北野天満宮」や東京の「湯島天神」、
福岡の「太宰府天満宮」など、
道真ゆかりの各地の天満宮では、
2月に入ると、
早咲きの飛梅や寒紅梅から遅咲きの八重咲梅に至るまで、
道真がこよなく愛した梅が
次々と花咲き、芳しい香りを漂わせています。
 
 
梅はChina原産の樹木で、その実が万能に効くとされ、
奈良時代頃に、薬用植物として入ってきました。
その可憐な花と高貴な香りは
人々の心を引き付け、
『万葉集』にはたくさんの梅乃和歌が収載されています。
 
道真も、太宰府に左遷された折り、
 東風吹かば にほひおこせよ 梅の花
 あるじなしとて春な忘れそ
と詠んでいます。
 
Chinaには、
梅の香りが学問が栄える時により芳しくなるという故事があり、
梅の花は別「好文木」(こうしんぼく)と呼ばれていました。
若き日の道真の学び舎にも梅があったそうで、
その芳香が自らの精神を大きく養ったと
自著『菅家文章』(かんけぶんそう)に記しています。
 
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各地で行われる梅花祭

太宰府天満宮の「梅花祭


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神職は梅の花を冠に挿し、
お供えとして「梅の花」と
古来より伝わる特殊な神饌をご神前に捧げて
御神霊をお慰めするお祭りです。
 
 
北野天満宮の「梅花祭と梅花祭野点大茶湯ばいかさいとばいかさいのだておおちゃのゆ


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北野天満宮では、秀吉の北野大茶湯に因み、
境内の梅苑で野点の席が設けられます。
上七軒の芸妓・舞妓さん達が接待するなど、
京の町に春を告げる雅な催しです。
宝物殿が特別公開される他、
毎月の縁日「天神市」の日も行われます。
 
 
湯島天神「梅まつり
湯島天神の境内の梅園には、
白梅の白加賀(しろかが)を中心に
約20品種300本の梅が咲き誇こっています。
「梅まつり」は昭和33(1958)年より開催されていて、
令和4年は2月8日から3月8日まで開催されます。
例年の見頃は2月中旬からですが、
今年はちょっと寒いので、
見頃は遅れていて2月下旬からになるそうです。
 
 
亀戸天神「梅まつり」


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亀戸天神では、令和4年は2月5日から3月6日まで
「梅まつり」が開催されます。
亀戸天神の本殿前には、菅原道真公が5歳の時に詠んだといわれる短歌
「美しや 紅の色なる梅の花 あこが顔にも つけたくぞある」の歌碑があり、
その横には一本の樹に紅梅と白梅の花が咲くことで有名な
「五賢の梅」を見ることが出来ます。