12月24日「納めの愛宕」「終いの愛宕」

 
「縁日」とは、御本尊としている高僧や神仏の
降誕日や命日など縁のある日を指します。
神仏との繋がりを持つために、
この日にお参りをすると普段よりも
たくさんの徳を得られるとされているため、
昔から縁日にはたくさんの人々が訪れます。
 

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毎月24日は、「愛宕権現」(あたごごんげん)
縁日です。
愛宕権現を祀る愛宕神社では
供養や法要が行われます。
なぜ24日が愛宕の縁日の日付になったのか
については、明確に分かっていません。
 
毎月24日にある愛宕の縁日の中でも、
その年最初の1月24日を「初愛宕」、
その年最後の12月24日を「納めの愛宕」または
「終いの愛宕」と呼びます。
 

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「愛宕権現」は、火災を防ぐ
「火伏せの神」として有名です。
愛宕神社は全国に900とも1000とも言われ、
その総本宮は京都府京都市にある愛宕山の上に
鎮座しています。

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京都人にとっては、「火迺要慎(ひのようじん)のお札をいただく山であり、
「千日詣」(せんにちもうで)の山でもあります。
「千日詣」とは、7月31日の夜から
翌早朝にかけて登拝する行事で、
この日に登ると、千日分の火伏せ・
防火の御利益がいただけると言われています。
 

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また「愛宕の三つ参り」という言い伝えがあり、
3歳までの子供がお参りする「三歳詣り」は、
生涯に渡り、火事から身を守っていただけると
言われています。
愛宕神社への参拝の道すがら、
参拝者がすれ違う時に
「おのぼりやす」「おくだりやす」 と
声を掛け合い、互いの労をねぎらいます。
 
 
また「愛宕権現」(あたごごんげん)は、
武士には「勝利の神」として祀られてきました。その代表例が東京の「愛宕神社」です。
 
東京の「愛宕神社」は、
慶長6(1601)年、徳川家康の命により
23区内で最も高い自然の山である「愛宕山」に
「勝軍地蔵菩薩」(しょうぐんじぞう )
観請したのが始まりです。
 
「勝軍地蔵菩薩」(しょうぐんじぞう )
 
坂上田村麻呂が東征の時に、戦勝を祈って
作ったことから、武勲や戦勝祈願の地蔵尊です。
鎌倉時代から戦国時代にかけて、
武士達に広く信仰され、馬上に弓矢を持つ姿で
描かれることが多いようです。
 
「勝利の神」が転じて「火防の神」として、
江戸の防火の拠り所となるとともに、
各藩の武士達が参勤交代の折に、
江戸の愛宕の神様のご分霊を地元に持ち帰り、
各地に「愛宕神社」を祀るようになったと
言われています。

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また、「ほおずき市」の発祥の地で、
6月23日と6月24日の2日間、
「千日詣り・ほおづき縁日」が行われます。
 

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京都、東京と並んで
「日本三大愛宕」と呼ばれているのが
福岡県福岡市にある「鷲尾愛宕神社」です。
寛永11(1634)年に福岡藩2代藩主の黒田忠之が
京都からご祭神を勧請して
「愛宕神社」を作ったのが始まりと
言われています。
開運・長寿・商売繁盛・鎮火などに御利益があり、
最近では縁結びの神様としても人気があります。
 

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