「お宮参り」は、
その地域によって、様々な風習があります。
それらはどれも魔除けの意味があったようです。
子供は「7歳までは神の内」などと言われ、
魔物に狙われやすく、
大切に守らなくてはならない存在と考えられていたためです。
おでこに文字や記号を書く
「お宮参り」の際、おでこにで文字や記号を書く風習は、
各地で幅広く見られます。
男の子は「墨」で、女の子は「紅」で書く所もあるようです。
書く文字は、
- 大阪、奈良、滋賀では、男児は「大」、女児は「小」
- 東北では、「+」や「×」
- 東北から北関東では、「犬」
どれも魔除けの意味があったようです。
太陽がすっかり上がってから出掛ける
大阪府松原では、
「お宮参り」は太陽がすっかり上がってから出掛けるとされていました。
これも魔物の徘徊する時間帯を避けようという発想です。
鳥居までしか行かない
初めてお参りする30日前後は、鳥居までしか行かないで、
100日目にきちんとお参りするところがあるそうです。
わざと赤ちゃんを泣かせる
神様が、赤ちゃんに気づいてしっかりと覚えてもらえるように、
つねったりして赤ちゃんをわざと泣かせるところがあるそうです。
祝い着の紐にお守り袋などを下げる
赤ちゃんの祝い着の紐に、
扇子(末広)、金封、でんでん太鼓、犬張り子などを結びつけて、
赤ちゃんを抱いた人の背中に垂らしてお参りする、
また、お守りを入れるための袋を祝い着に下げて、
神社でお守りをもらって、
その中に入れて帰って来るところがあるそうです。
扇子(末広)を奉納する
お宮参り用の扇子(末広)に
赤ちゃんの名前と生年月日を書いてのし袋に入れ、
「麻の緒」も添えて、
お参りの後で神社に奉納するところがあるそうです。
麻の緒
「緒」には「魂をつなぐもの・いのち・玉の緒」
という意味があります。
麻が丈夫なことから、赤ちゃんの健やかな健康を祈ったり、
色が白いことを白髪に見立て、長寿を祈ります。