神棚への毎日のお参り

f:id:linderabella:20210325090255j:plain

神棚を家に設置したら、神棚がなかったとしても御札を飾っている場合、
どのようにお参りしたらいいのか気になると思います。
 
 

神棚へのお参り

家庭に設けられた神棚にお参りする際は、
まず家族の幸せを祈り、それから一人一人の幸せと健康を祈ります。
そして日々の感謝を捧げましょう。
 
「神道」は「神ながらの道」と言われています。
山川草木に神様が宿ると信じ、自然と命に対して畏敬の念を抱き、
その思いを子孫に伝えていくのが「神道」だそうです。
子供や自分の幸せを祈ることは、
「神道」の根幹をなす「自然崇拝」と「先祖崇拝」に繋がっているのです。
 

神棚にお参り時間

自宅では、出来れば毎朝と毎夕にお参りしたいものです。
朝は食事の前で、夕は就寝前。
または、出かける前、帰宅した時。
頂き物があった時、季節の初物が手に入った時、
心が神様に向いた時、何か不安な時など、
いつお参りしても、神様にお参りするのに不都合な時間などありません。
 

御供えの仕方

毎朝、食事の前に、神棚の榊の水を替え、燈明に火を灯して、
お供え物をします。
毎日お供えをすることが困難な場合は、月に一度の御供えでも構いません。
お正月や毎月一日、家族にとって大切な日などには、
お酒・お餅・野菜・果物なども御供えするとより良いでしょう。
 
お供え物は「御飯」「お塩」「お水」の三品が基本です。
「御飯」については、
朝御飯を炊かれるのであれば、炊いた一番の御飯を供えます
朝、炊かれない場合は、「洗米」でも構いません。
 
「洗米」は水洗いをしたお米のことで、炊く前の状態です。
お米は洗った後、乾かしてから神前にお供えして下さい。
特にこれからの時期は、お米を湿った状態でおいておくと傷みやすくなりますから、「無洗米」でもいいそうです。
 
「お酒」「お塩」も出来れば毎日お供えするに越したことはありませんが、
何日か決まった日にお供えするのも良いでしょう。
 
花は「榊」または「荒神松」を供えます。
 
 

神人共食

お供えしたものは、夕の拝礼が終わったらすぐに下げましょう。
いつまでもお供えしておくことは良くないようです。
下げたお米は炊いて食べましょう。
 
神様が召し上がったものを私達が頂く
「神人共食」(しんじんきょうしょく)により、
神様のご加護を頂くことが出来るという考え方によるものです。
 

お参りの作法

 
神社と同じように、「二礼二拍手一礼」を行います。
「二礼二拍手一礼」は、
まず背筋を伸ばして90度のお辞儀をします。
次に胸の高さに手を合わせ、二回拍手します。
最後にもう一度90度のお辞儀をします。
複数の人で行う場合は、バラバラに参拝するのではなく、
先導者に合わせてお辞儀と拍手をするようにしましょう。
 
家族揃ってお参り出来ればよいのですが、
出来ない時は、一人一人が出掛ける前にお参りすればよいでしょう。
また、帰宅した時や寝る前にもお参りしましょう。
神棚をお参りすることは、
毎日の平穏な生活や家族の健康を祈り、感謝することにあります。
 
 

お参りの順序

 1.朝の拝礼の前に、軽くお辞儀( 小揖 しょうゆう (斜角15度程度))をして、
   「米」「塩」「水」を供えます。
 2.二拝二拍手一拝をします。
   朝なら「いつもお守り下さり、ありがとうございます。」、
   夕なら「今日も一日無事に過ごすことが出来ました。感謝申し上げます。」
   などと感謝の気持ちを述べます。
 3.小揖をして下がります。
 
 

喪中の際のしきたり

神道では、亡くなった後の霊魂は不滅とされ、
「祖霊」(それい)となって子孫を見守ると考えられています。
そのため、神道では、人が亡くなった時に最も大切なことは、
死者を弔い、死者の魂を鎮めることだとされます。
従って、まずは亡くなった人の御霊を丁寧に祀ることを第一に考えます。
 
家族が亡くなったら、神棚に無くなったことを報告し、
今まで守って頂いたことに感謝し、
神棚に白い紙を貼って、神棚へのお祀りを中止します。
 
神棚の前面に白紙(半紙)を貼ります。
このことにより、神棚への祭りを止めることになります。
忌明けには取り払います。
 
 
現在、「服忌」の期間は特に決められている訳ではありませんが、
忌の期間は50日間、服の期間は1年間とするのが一般的とされています。
 
● 忌
死により穢れたとされたので、
他人との接触を避け、故人を祀ることに専念すること
 
● 服
喪服のこと。
喪服を着て亡くなった人への哀悼を意を表すこと、
またその期間
 
 
明治7(1874)年に「服忌」の期間が太政官布告として出されており、
これが現在も目安として使われることもあります。
  • (亡くなったのが)父母  の場合:「忌」50日 「服」13カ月
  • (   〃   )夫の父母の場合:「忌」30日 「服」150日
  • (   〃   )祖父母 の場合:「忌」30日 「服」150日
  • (   〃   )兄弟姉妹の場合:「忌」20日 「服」 90 日
  • (   〃   )夫   の場合:「忌」30日 「服」 13カ月
  • (   〃   )妻   の場合:「忌」20日 「服」 90 日
 
 
忌が明けたら、白い紙はお祓いをして取り除き、
日常の生活に戻ります。
お祓いは自分達で行う場合と、
神主さんに来て頂いて行う場合があります。
 
忌の間は神祭りはしないのが原則です。
神社の鳥居をくぐることも遠慮します。
正月飾りや鏡餅の飾りつけなども行いません。
忌中のうちに正月が来た時は、
忌が明けてから神社に行き、古い御札を取り替えます。
また、この期間の祝事は遠慮します。
 
f:id:linderabella:20210325090255j:plain