玉串奉奠(たまぐしほうてん)

 
「玉串奉奠」(たまぐしほうてん)とは、
神社に昇殿して正式に参拝し、
玉串を神様にお供えする儀式のことです。
 
 
改まった参拝や、お宮参りや七五三、安産祈願、地鎮祭など、
神様へ「玉串」を奉って拝礼します。
玉串を神前に捧げて拝礼することを
「玉串奉奠」(たまぐしほうてん)と言います。
また、「玉串拝礼」とも言われます。
 
玉串はお米、お酒などと同様に神様にお供えするものですが、
玉串は神様に捧げて拝礼することから特別な意味を持ちます。
神様に敬意を表し、
御神威・ご神徳を受けるために祈念を込めて捧げるものです。
 
「玉串奉奠」(たまぐしほうてん)を行いたい時は、
社務所や神符授与所でその旨を伝え、
祈願やご祈祷の内容を予め告げ、「玉串料」を納めます。
金銭を添えて、清酒や米、物品などを加えても差し支えないようです。
 
 

玉串料

「玉串料」とは、神様にお供えする金品の事です。
料金については、
各神社で祈願の内容によって
予め定められている場合が多いようですから、
遠慮なく受付の神職の方にお聞きしてみてはいかがでしょうか?
御神前に金品や神酒を奉納する時は紅白の熨斗袋の表書きは、
「玉串料」「初穂料」「御神前」「御供」などと書きます。
 
 

服装

服装は、普段の参拝とは違い、御神前により近づく訳ですから、
一定の配慮が必要です。
本来なら洋装・和服共に正装とすべきところですが、
洋装の場合は、
男性は略礼服(ブラックスーツ)やダークスーツなど、
華美にならないネクタイ、ジャケットを着用します。
女性の場合は、それに準ずる服装が相応しいでしょう。
 
和装の場合は、男性は紋付き羽織袴、
女性は黒の留袖・振袖を最上位の正装(日向五つ紋)とし、
場に応じて「三つ紋」「一つ紋」となります。
特に女性の和装については、
訪問着での参拝は華やかで場を引き立たせますが、
華美になり過ぎないように注意が必要です。
 
 

玉串の捧げ方

  1. 神職から渡される玉串の根元を右手で上から持ち、
    中央を左手で下から添えます。
    玉串を持つ位置は胸の前辺りです。

  2. 玉串を捧げる案(机)の 2 ~ 3 歩手前で一旦止まり、
    一揖(軽いおじぎ)します。

  3. 小さめに 1 歩前進して、一礼をします。

  4. 右手で玉串の枝元を自分の体の方に向け、
    左手を右手に添えます。

  5. 玉串を自分の顔に寄せ、数秒間意を込めて祈念します。

  6. 時計回りに玉串を回し、
    枝本をご神前に向けて、左手を右手に添え直します。

  7. 神前に一歩進み、案 (机) の上に玉串を両手で置きます。

  8. 一歩下がり、二拝二拍手一拝の作法で拝礼します。

  9. 小さめに一歩後退して一旦止まり、
    一揖(軽いおじぎ)後、自席に帰ります。
 

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