余寒見舞い

 
立春」になると「寒」は明け、
暦の上では「春」を迎えてはいるものの、
まだ残る寒さを「余寒」(よかん)と言います。
「春寒」(はるさむ)や「春浅し」(はるあさし)もほぼ同様の内容です。

www.linderabell.com

 
「立秋」後の暑さを
「秋暑」(しょうしょ)とか「残暑」と言いますが、
「秋暑」に対するのが「春寒」、
「残暑」に対するのが「余寒」になります。
 

f:id:linderabella:20211204061300j:plain

 
「松の内」(1月7日)が明けてから
「立春」(2月4日頃)までに送る
寒さの中で相手を気遣うために出す挨拶状の
寒中見舞い」も「立春」を過ぎたら、
「余寒見舞い」に変わります。
 
「年賀状」や「寒中見舞い」をいただいたのに、
期間内に送れなかった場合の返礼や、
喪中で「年賀状」を送れなかった場合の
挨拶状などとして使われます。
 
寒中見舞い」と違って、
「余寒見舞い」はいつまで送るという
決まりはありませんが、
温かくなってからでは主旨に合いませんので、
2月中を目安に投函します。
寒さの厳しい地方の相手に送る場合は、
3月上旬までを目安に出すのがおススメです。
 

 

 
ところで「余寒見舞い」には、
「余ったから」といって、
「年賀はがき」を使うのは失礼に当たります。
「余寒見舞い」は、通常のはがきや
専用にデザインされたものを使いましょう。
使われることの多いデザインは、
早春に咲く花や雪などの季節の風物です。
 
<椿>

「椿」は昔から愛されてきた
日本を代表する花の一つです。
春の到来を予感させる美しさがあり、
新春にピッタリの雅やかな雰囲気が
あります。
 
<梅>

一年の中で最も早く花を咲かせ、
春を告げる「梅の花」は、
長寿や気高さを象徴する縁起物として
人気があります。
特に「梅にうぐいす」の取り合わせは
古くから好まれてきました。
 
<水仙>

雪の中でも花を咲かせるほど丈夫で、
凛とした強さのイメージのある「水仙」は、
神秘的な清廉な雰囲気を持っています。
喪中の方へ送る挨拶状にも使いやすい
デザインです。
 
<ふきのとう>

雪の中から顔を出す「ふきのとう」は、
春の訪れが近いことを知らせてくれ、
明るい気持ちにさせてくれる植物です。
また「ふき(蕗)」は「富貴」にも通じる
縁起物です。
 
<雪>

「雪」「雪の結晶」「雪だるま」
「雪うさぎ」などもよく用いられる
モチーフの一つです。
真っ白な雪は神秘的な雰囲気があり、
「雪だるま」「雪うさぎ」の
ふわっとした可愛らしい雰囲気は、
温かい気持ちにさせてくれます。
 

<関連事項>