古事記
日本の国土が出来ると、
いよいよ「神生み」が始めました。
いわゆる八百万の神々が誕生しました。
その最初に生まれた神は、
「大事忍男神」(おほことおしを)という
大事を成し遂げる神でした。
家宅六神
その次に「家宅六神」(かたくろくしん)という
家を表し、家を守る六柱の神様が生まれました。
- 石土の男神 :
石土毘古神 - 石砂の女神 :
石巣比売神 - 出入口・門の神 :
大戸日別神 - 屋根を葺く神 :
天之吹男神 - 屋根の神 :
大屋毘古神 - 風から家を守る神:
風木津別之忍男神
自然に関する神様
続いて生まれたのが、「自然に関する神様」です。
- 海の神:
大綿津見神 - 河の神:
速秋津日子神 /速秋津比売神
<この二柱の神からが誕生>
・沫那藝神、沫那美神
・頬那藝神、頬那美神
・天之水分神、国之水分神
・天之久比奢母智神、国之久比奢母智神 - 風の神:
志那都比古神 - 木の神:
久久能智神 - 山の神:
大山津見神 - 野の神:
鹿屋野比売神
<大山津見神と鹿屋野比売神から誕生>
天之狭土神、国之狭土神、天之狭霧神、
国之狭霧神、天之闇戸神、国之闇戸神、
大戸惑子神、大戸惑女神
生産に関わる神様
その次に 生まれたのが「生産に関わる神様」です。
- 船の神 :
鳥之石楠船神 - 穀物や食物の神:
大宜都比売神 - 火の神 :
火之迦具土神
ところが最後に、
全てを焼き尽くす火の神様
「火之迦具土神」(ひのかぐつちのかみ)を生んだことで、
伊邪那美命は大火傷を負ってしまいました。
産業においてなくてはならない神々
伊邪那美命は病臥してしまいましたが、
苦しみの中でも、「火」「金属」「土」「水」に関する
産業においてなくてはならない神々をお生みになられ、
とうとう神避 られました(お亡くなりになりました)。
これらの神々の属性は、古代Chinaにおいて万物の構成元素とされた
五行(木・火・土・金・水)のうちの4つに当たります。
吐瀉物から生まれた神々
- 鉱山・鍛冶・鉱物の神:
金山毘古神 - 鉱山の女神 :
金山毘売神
大便から生まれた神々
- 粘土の神 :
波邇夜須毘古神 - 粘土の女神 :
波邇夜須毘売神
尿から生まれた神々
- 灌漑用水の神:
彌都波能売神 - 農業生産の神:
和久産巣日神
[御子神:豊宇気毘売神 ]
涙からも神が生まれました。
- 泣沢女神(なきさわめのかみ)
十拳剣から生まれた神々
伊邪那岐命は、
やがて、最愛の妻を失った激しい怒りががこみ上げてきて、
その矛先は火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)に向けられます。
伊邪那岐神は腰に帯びていた「十拳剣」(とつかのつるぎ)を抜き、
火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)の首をはねました。
この時、剣の先に着いた血が近くのお岩に飛び散って、
そこからまた新たな神々が生まれました。
この「十拳剣」は「天之尾羽張」(あめのをはばり)とか、
「伊都之尾羽張」(いつのをはばり)とも言います。
十拳剣の先端からの血が岩石に落ちて
生成された神々
- 石折神 (いはさくのかみ)
- 根折神 (ねさくのかみ)
- 石筒之男神 (いはつつのをのかみ)
十拳剣の根本からの血が岩石に落ちて
生成された神々
- 甕速日神 (みかはやひのかみ)
- 樋速日神 (ひはやひのかみ)
- 建御雷之男神(たけみかづちのをのかみ)
十拳剣の柄からの血より生成された神々
- 闇淤加美神 (くらおかみのかみ)
- 闇御津羽神 (くらみつはのかみ)
火之迦具土神の体から生まれた神々
切られた火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)の体からも
神が生まれました。
- 頭 :正鹿山津見神(まさかやまつみのかみ)
- 胸 :淤縢山津見神(おどやまつみのかみ)
- 腹 :奥山津見神 (おくやまつみのかみ)
- 性器:闇山津見神 (くらやまつみのかみ)
- 左手:志藝山津見神(しぎやまつみのかみ)
- 右手:羽山津見神 (はやまつみのかみ)
- 左足:原山津見神 (はらやまつみのかみ)
- 右足:戸山津見神 (とやまつみのかみ)